高野 悦子
孤独な魂のモノローグ, 2003/2/24
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レビュー対象商品: 二十歳の原点 (新潮文庫) (文庫)
高野悦子さんは、学園闘争高揚期の1960年代後半の揺れ動く、
激動の時代に立命館大学文学部史学科に入学し、大学生となる。
でも彼女は他の学生のように学園闘争の運動へ没入していくことはせず、
自分自身が「政治」に関わることへの根拠に疑問符を差し挟み、
常に自問自答を繰り返しながら、運動への参加と離脱を繰り返していきます。
この日記は、彼女のそういった学生生活における、
打ち砕かれた「理想」と「現実」への煩悶、
「主体性の確立」への真摯な闘い、そして失恋や孤独の寂しさなどが、
明るさと清冽なニヒリズムを底流に湛えるというパラドックスの中で、
彼女の激しさと優しさが同居した、瑞々しい文体で綴られていく二十歳の記録。
青春のすべてを傾注した、孤独で壮烈な軌跡!
だが彼女はついに孤独の中で、自らの命を絶つ。
1969年6月24日未明、山陰線の列車に飛び込み鉄道自殺。
何故彼女は、自ら命を絶たなければならなかったのか?
透明で純粋な心を失わずにいた高野悦子さんの二十歳の魂の記録は、
才能溢れる閨秀詩人であった彼女の最初で最後の「詩集」ともいえる。
「―独りであること、未熟であること、それが私の二十歳の原点である」
永遠の二十歳である彼女の「二十歳の原点」―。
ぜひみなさんにも手に取って感じてほしい、珠玉の一冊です。