マルティン・ルター 1483-1546年。ドイツの宗教改革者。1517年に教皇による免罪符販売を批判する「九五箇条の提題」を発表し、宗教改革の発端を作った。また、聖書のドイツ語訳によって近代ドイツ語の基礎を築いたことでも知られる。 深井 智朗 1964年生まれ。哲学博士(アウクスブルク大学)。現在、東洋英和女学院大学教授。専門は宗教学、ドイツ思想史。著書に、『超越と認識』(第13回中村元賞)、『プロテスタンティズム』ほか。訳書に、シュライアマハー『ドイツ的大学論』ほか。
宗教改革三大文書 付「九五箇条の提題」
マルティン・ルター
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今を遡ること500年、1517年にマルティン・ルター(1483-1546年)は「贖宥の効力を明らかにするための討論」を公表した。これこそが、ヨーロッパに激震を走らせる宗教改革の発端となる歴史的文書「95箇条の提題」にほかならない。 この文書によって時代は確実に動き始めた。ルターはバチカンの教皇から審問を受けて、自説を撤回しなければ破門とする旨を告げられ、皇帝カール5世にも厄介者とみなされた。それら