书籍介绍
広い視野と独創性を持った「現代数学の父」は,いかにして誕生したのか.高木貞治を含めて,同時代の傑出した数学者たちは,何をヒルベルトから学んだのか.本書は天才数学者の青年期から晩年までの生涯を激動の時代とともに描き出し,この巨人が成し遂げた数々の学問的業績についても解明する力作評伝.待望の文庫化.(解説=H.ワイル)
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ダヴィド・ヒルベルト(1863-1943)は19世紀末から20世紀にかけて,世界の数学界を牽引し現代数学の父と呼ばれた傑出した学者です.「ヒルベルト空間」でも著名ですが,その業績は不変式論,抽象的代数学,代数的整数論,積分方程式,幾何学の公理系,一般相対性理論など多岐にわたっています.またヒルベルトの下から,偉大な弟子たちが育ち,彼の影響を受けた学者たちが世界の数学界で活躍してきたことも広く知られています.高木貞治氏もその一人でした.
本書はヒルベルトの生涯と学問を詳細に描き出した評伝として定評のある書物です.著者C.リードはヒルベルトの著名な弟子たちによる手記・証言を渉猟し,とりわけリヒャルト・クーラントとパウル・ベルナイスの支援によって本書を完成させました.本書には,ヒルベルトの数学的業績が的確に記されています.また同時代の学界に与えた影響の大きさも克明に記されています.それゆえ数学に関心を持つ読者にとってはきわめて重要な書物として,以前から復刊を望む声も強かったのですが,このたび待望の現代文庫化が実現いたしました.
ヘルマン・ワイルによる長文の解説「ダヴィド・ヒルベルトとその数学的業績」は,本書の価値をさらに高めています.
リードは,ヒルベルトのみならずリッヒャルト・クーラントやジェージー・ネイマンの力作評伝を書いており,また『ゼロからの無限』『ユークリッドからの遙かなる道』のような数学の啓蒙書の著者としても名高く,「数学に関する,今日の素晴らしい作家の一人」(マーチン・ガードナー)として評価されている作家です.原著はシュブリンガーから1970年に刊行され,小社より1972年に刊行されました.
岩波現代文庫 学術240