時を刻む湖

中川 毅

出版社

岩波書店

出版时间

2015-09-10

ISBN

9784000296427

评分

★★★★★
书籍介绍
2013年,水月湖が過去5万年の時を測る「標準時計」として世界に認められた.その真の意味とは? 「物差し」となった,世にも稀な土の縞模様「年縞」とは? ひとりの若き研究者が描いた夢を発端に二十数年,研究チームはどのように広がり花開いたか.国境を越えた友情,ライバルとの戦い,挫折と栄光とを,当事者が熱く語る. ■編集部からのメッセージ 若狭湾岸の静かな景勝地,水月湖.本書では,その底から発見された土の縞模様「年縞」が,過去5万年の時を測る「世界の標準時計」になるまでの日々を活写します.二十余年前にひとりの若い研究者が描いた夢が広がり,花開くまでには国境を越えた友情,ライバルとの戦い,挫折と栄光とがありました.これらを当事者のひとりが熱く語ります. 「年稿」とは,1年に1枚の縞模様を形成する堆積物のことです.その驚きの存在を知ったのは3年前の,暑い,暑い日曜日の午後でした.都心の大学の講堂で行われた「大昔の温度をはかる――花粉が解き明かす気候変動の歴史」と題する著者の講演を聞いたときのこと.福井県の「奇跡の湖」から採取されたおよそ7万年分の年縞に含まれる花粉を分析することで,過去の気候が推測できる.イギリスのニューカッスル大学に在籍しながら,ドイツの研究者らと共同で研究している.そんなお話でした. 年縞の重要性はよくわかりましたが,具体的にはどのように解析するのか,将来はどのような研究につながるのか……!? もっとくわしく知りたくて,3日後に行われたサイエンス・カフェに押しかけて,本書の相談がはじまりました.1か月半後には「サイエンス」の記者会見があり,一般紙でも「考古学の標準時に 過去5万年 誤差は170年」などと大きく報じられ,広く知られるようになったことは本書でも紹介します. 「真に挑戦的な科学には必ず当事者の血を沸き立たせる要素があり,その魅力には普遍性があると信じている.私たちが実際に味わった興奮の一部を,本書を通じて少しでもお伝えすることができれば,水月湖に深く関わった者として非常に嬉しく思う」(「プロローグ」より).まさに,ここに見るのは真の科学者たちの姿です.若き研究者たちの挑戦と苦悩の日々を,どうぞ追体験してください.
下载
收藏