
日本軍の貴重な戦争資源であった「生きた兵器」としての「馬」。
軍馬の戦争動員、人と馬の共通感染症研究の史料を紐解く先に、歴史の影に深く隠れた細菌戦研究・生体実験実行部隊=「関東軍馬防疫廠100部隊」の姿が、いま克明に浮かび上がる。
「留守名簿」「日本生物武器作戦調査資料」をはじめとする国内外公文書の新資料、「戦争被害国」中国による最新の調査をもとに、政治学者と獣医学者が共同研究。「戦争」と「馬」の調査研究が、日本軍による科学者の戦争動員、そして昨今のワクチン開発・製造と密接にかかわる現代医療体制、その倫理に鋭いメスを入れる。
「生物戦の愚かな第一歩は日本の731部隊、そして100部隊から始まった」
加藤 哲郎(かとう・てつろう)
一橋大学名誉教授。1947年岩手県盛岡市生まれ。東京大学法学部卒業。博士(法学)。英国エセックス大学、米国スタンフォード大学、ハーバード大学、ドイツ・ベルリン・フンボルト大学客員研究員、インド・デリー大学、メキシコ大学院大学、早稲田大学大学院政治学研究科客員教授、などを歴任。専門は政治学・現代史。インターネット上で「ネチズン・カレッジ」主宰。
著書に『20世紀を超えて』『情報戦の時代』『情報戦と現代史』『「飽食した悪魔」の戦後』『731部隊と戦後日本』『パンデミックの政治学』(花伝社)、『ワイマール期ベルリンの日本人』『日本の社会主義』(岩波書店)、『象徴天皇制の起源』『ゾルゲ事件』(平凡社)、など多数。
小河 孝 (おがわ・たかし)
元日本獣医生命科学大学獣医学部獣医保健看護学科教授。1943年東京都八王子市生まれ。...