双極性障害(双極症)は、統合失調症と並ぶ二大精神疾患である。患者は平均して三分の一から二分の一の期間を抑うつ症状とともに過ごすことや、さまざまな社会的なハンディキャップを背負ってしまうことなどが明らかにされ、きわめて重大な疾患であるとの認識が強まっている。再発のリスクが高いこの病気は、どういった性格を持ち、診断と治療はどのようになされるのか。臨床と研究の双方に携わる著者が、理解のための基礎知識を解説する。最新の研究成果や豊富なQ&Aを収めた第2版。
一九六三年東京都出身。一九八八年東京大学医学部卒業。滋賀医科大学精神医学講座助手、東京大学医学部精神神経科助手、同講師を経て、現職、独立行政法人理化学研究所主任研究員、脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チームシニア・チームリーダー。医師、博士(医学)。専門は双極性障害の神経生物学。著書に『双極性障害──躁うつ病への対処と治療』(ちくま新書)、『岐路に立つ精神医学──精神疾患解明へのロードマップ』(勁草書房)、『躁うつ病に挑む』 (日本評論社)、『うつ病の脳科学──精神科医療の未来を切り拓く』(幻冬舎新書)、『動物に「うつ」はあるのか──「心の病」がなくなる日 』(PHP新書)、『双極性障害──病態の理解から治療戦略まで 第2版』(医学書院)、『脳と精神疾患』(朝倉書店)など。